ピアノを買う前に読んで欲しい4つの大きなデメリットとメリット。

  • 2013-9-10
  • 楽器
  • ピアノを買う前に読んで欲しい4つの大きなデメリットとメリット。 はコメントを受け付けていません

ピアノを始めようと思っている、ピアノを買おうと思っている、子供のためにピアノが必要になっている。

ピアノを練習するには、アコーステックピアノ(グランドピアノやアップライトピアノ)が一番良いということは誰もが承知だと思います。

しかし、現実にはグランドピアノやアップライトピアノを自宅やマンションへ設置するには、いくつもの考慮する点や、不安な要素も多いと思います。

「値段が高いんじゃないか」「どの程度のピアノを買ったらよいのか」
「どこに置けばいいのだろう」「夜しか練習の時間がない」
「続けられるか自信がない」

ピアノの購入を戸惑う理由はいくつかあります、アコースティックピアノをご購入の前にお読みください。

 

■ピアノを購入する前に・・・

ピアノを設置する際には周りの環境にも注意する必要があります、マンションなどでは特にですが、一軒家のお住まいの方でも近隣への影響やご迷惑を考えた方良いでしょう。
 

①ご近所の方へのご挨拶はしてください

防音設備が施してある部屋や楽器の演奏OKのマンションなら話は別ですが、ピアノはかなりの大きな音を出します。

仕事後の夜の時間しか練習できない方や、家事が終わり・子供が寝付いた後でしかピアノに触れる時間がない方もいるでしょう。

特にピアノが趣味の方だと、1日の終わりにストレス解消や気持ちの切り替えのためにピアノを弾きたいと思う方もいると思います。しかし、夜中に練習や演奏はもってのほかです。

また、お子さんが日曜日や休日の日中、学校から帰宅後の夕方に練習している音が聞こえてくるのは微笑ましいことですが、ご近所には夜勤の方もいらっしゃるかもしれません。

できれはご近所・近隣の方へ挨拶へ伺って、迷惑にならない時間帯や曜日を伺っておけば、余計なトラブルはなくなると思います。
 

②設置場所を考える

ピアノのご購入をお考えの方でしたら、設置場所はもう決まっているとは思いますが、本当にその場所で良いのでしょうか。

ご近所の迷惑にならないため、末永くピアノを使っていくため、より効果的な練習結果を得るためにも設置場所もご考慮ください。

音が漏れにくい・温度湿度の変化が少ない・水場から離れている・直射日光が当たらない、設置する場所はこれらの条件を満たしているでしょうか。

・音の漏れにくい場所

設置場所はピアノの音の出る方向(グランドピアノは右側・アップライトピアノは裏側)に隣家やよそ様のお部屋がない場所に設置する必要があります。

もし難しいようでしたら、音の出る方向が自分の家の内壁に向かうように設置したり、隣家から他の部屋を挟んで設置するなど、出来るだけ影響が無いようにするのが良いでしょう。

・温度湿度の変化の少ない場所

ピアノは木材と金属で出来ています、環境の変化により湿度も変わるため、木の状態が変化することがあります。

一年を通して湿気がたまりやすい場所(北向きの部屋)や日中と夜の温度差・湿度差が激しい場所(南向きの部屋で日あたりの強い場所)への設置は避けてください。

湿気は夏場だけでなく、冬場の結露などの湿気でも影響があります。

湿気の多い場所に設置すると音のコモリや動作不良、サビやカビが発生する可能性があります。
反対に今までより乾燥した場所に設置すると木が反ったり、割れたりする危険もあります。

購入した店舗と同じような温度・湿度の場所に設置するのが一番良い環境です。
年間を通して、そのような環境を保つというのは難しい話ですが、出来るだけ近い環境のお部屋・場所に設置するのが良いでしょう。
(これは引越しの場合でも同じです。前に設置していた環境に近い場所が理想的です。)

また最近のマンションや一軒家によく設置してある床暖房にもご注意ください。床暖房は直接ピアノに温度の影響を与えます。ピアノの下に断熱シートを引くなど対策をしておいたほうが良いでしょう。

・水場から離れている

またキッチンやお風呂場の近く、窓のそばは湿気がたまる危険があるので避けてください。
窓際や壁際からは離して設置することで湿気対策や近隣への音漏れ対策にもなります。

・直射日光も避けてください

直射日光は音の狂いを生じさせやすく、塗装面がヤケたり、塗装が剥がれたりすることもあります。
 

③設置してもらう際の費用も安いものではありません。

大きさにもよりますが、重量はアップライトピアノでも200kgからあります。
個人や一般の方が運んだり、移動するのは無理です。

自身で下手に動かして、怪我をしたり、ピアノやお部屋を傷つけたり、調律もおかしくしてしまうこともあります。

プロの方に運んでもらうしかありません。運んで、組立をしてもらうだけでも専門家に任せるので、その分の費用は必要になります。

ピアノの運搬費用例

【アップライトピアノ】同地域内(23区内や市内):A社 9000円~10500円   B社 10500円~12000円   C社 14800円

【グランドピアノ】同地域内(23区内や市内):A社 16000円~22000円   B社 23000円~25000円   C社 24500円

各会社のサービスや地域、料金帯系によって、多少の金額の違いはありますが、同地区内で大体、アップライトピアノは10000円~15000円、グランドピアノで16000円~25000円程度の料金が必要です。

上記の価格は1階から1階への運搬の費用です。2階以上への運搬は、これにオプションによる追加料金が必要になります。

また搬入経路が狭かったり、曲がりきれなかったりした場合は、クレーン車での吊り上げやベランダからの搬入など、余分な費用も必要となります。

【アップライトピアノ】
階段運搬(1階ごと)5250円~   エレベーター1000円~2000円   クレーン使用10500円~   手吊り作業21000円~
【グランドピアノ】
階段運搬(1階ごと)10500円~20000円   エレベーター3000円~8000円   クレーン使用15000円~25000円   手吊り作業38000円~

各運搬会社によっても差があるとは思いますが、これだけの運搬費用とオプション費用が必要となります。さらにこれらの料金に運ぶ距離によって、送料が加算されます。

「購入したが搬入できなかった」という例もあります、それらを回避するためにも設置する場所だけでなく、設置する場所(部屋)までの搬入経路や扉や窓のサイズ、入口のドアのサイズ、階段の幅、エレベーターの大きさなどを把握しておきましょう。

家の詳しい間取りや図面がありようでしたら、それをもって楽器屋さんに相談してみるもの良いでしょう。
 

④年に1回は調律をしてください

ピアノを良い状態で保つためには、弾いていても弾いていなくても年1回は定期調律をしておいたほうが良いでしょう。

ここまで説明してきたようにピアノは温度や湿度によって影響を受けます。特に日本のように四季がしっかりと有り、夏は湿気が多く暑くて、冬は乾燥していて寒いような国ではなおさらです。

木もそうですが、弦も伸びてしまいます。ピアノを良い状態で維持していくためには、調律が必要となり、同時にピアノの調子の悪い箇所や悪くなりそうな箇所も修繕する必要もあります。

ピアノの調律の料金目安:アップライトピアノ 12000円~16000円
グランドピアノ   15000円~19000円

長期間調律していないピアノの場合:30000円~60000円

末永くピアノを使っていくことを考えると年1回の調律、メンテナンスを行うことで30年から40年は持つと言われています。
年に2万円かかるとしても、40万円からするピアノを10年ごとに買い換えるよりはかなり安く、エコです。

ただし、響板が落ち込んだり、割れたりした場合は修理をするより、新しいピアノを購入したほうが安くなる場合もあります。

これだけメンテナンスにも気をかけ、注意してピアノを設置、維持していくのです。

 
デメリットばかりをあげてきましたが、もちろんアコースティックピアノを弾くメリットもあります。

・鍵盤のタッチのコントロールによって、音量・音色の表現力がつけられる練習ができる。
・弦を打って出る音なので、タッチの感覚・生の音を体に覚えさせることができる。

本物でしか味わえないもの、本物でしかできない表現、本物でしか出せない微妙なタッチによる無限の音色の変化や余韻・・・。

結局は本物であることにつきます、子供の頃から本物の音に慣れ親しんでいる方が、良いことに間違いはございません。

設置環境や金銭的に余裕のある方、本格的に音大やプロのピアニストを目指している方は、絶対にアコースティックピアノを購入すべきです。

※音大やプロを目指している方は、グランドピアノでないと意味がありません、アップライトピアノは元々は水平(横)に張ってある弦を縦に張ったもので構造的に無理があるため、音量・音質に限界があります。特に低音ではその差がかなりあります。

本物のピアノの音はあくまでグランドピアノの音になります。安いアップライトピアノを購入するのであれば、機種の高い電子ピアノをオススメします。

電子ピアノのご購入をご検討の方は、アコースティックピアノではなく、電子ピアノを購入するという選択をご覧ください。

 

関連記事

コメントは利用できません。




アーカイブ

return top